ブログ管理者による削除

削除事案の紹介も兼ねて。ただし、「はてな」ではなく「さるさる日記」での話。
削除対象となったのはかの勝谷誠彦氏の日記「勝谷誠彦の××な日々」。
まずは、こちら。全文載せないとまったく意味がないので、以下全文を紹介。

■2005/09/13 (火) 当日記管理人様から削除のご警告を頂戴しました。


さるさる日記の管理人様より以下のような警告メールを受領いたしました。
どの箇所が規約に触れるのか指摘をお願いしましたが13日午前9時現在返答がありません。私の方で全面的に削除すると削除の理由すら不明となり読者への説明義務に欠けると思いますので、ここにさるさる日記側から送られてきたメールを掲示し、その後は先方からの削除を甘受しようと思います。タダでお借りしている日記ですので、おっしゃることに従うのは当然ですからね。
なお、諸情勢に鑑みこの日記そのものが閉鎖される可能性もありますので、まだ私のホームページ本体をブックマークされておられない方は、記録しておかれることをお勧めします。ここでのアクセスが不能になった場合は、こちらをお訪ねくださいませ。
http://homepage2.nifty.com/katsuya-m/index.html


以下、さるさる日記管理人様からのメールの引用。


勝谷誠彦
アカウント:31174


さるさる日記』をご利用いただき、有り難うございます。
さるさる日記』の管理人です。


勝谷誠彦様の日記には、当サイトの利用規約の禁止行為に
触れる内容が書かれております。


■ 規約
http://www.diary.ne.jp/rule.html


・特定の個人や団体、国や人種などを中傷する表現があった場合。


「2005/09/12 (月) まだこれは終わりの始まりの第一段階に過ぎないのだ。」


本来、このような内容の日記は、連絡無く削除いたしますが、
今回は「警告」とさせて頂きます。


9/13の17:00に再度確認させていただき、対応が
されていない場合は即刻削除させていただきます。


今後も、規約に反する内容が確認された場合は
事前の連絡なく、削除させて頂きますのでご了承ください。


以上、引用終わり。

管理人いわく「わざわざ通知してやった」削除予告の削除理由は
「特定の個人や団体、国や人種などを中傷する表現があった場合」にあたるということだそうだ。
で、削除対象となったのは、この文章の全文または一部である。

■2005/09/12 (月) まだこれは終わりの始まりの第一段階に過ぎないのだ。


現在午前2時半。TBSラジオの選挙特番から帰ってきた。『情報ツウ』に出かけるまでに1、2時間仮眠をとれるかどうか。でも腹も減ってるし一杯くらい呑みたいしなあ。総選挙はご存じの結果となった。スタジオにはTBSの政治記者の方が来てくれたが記者クラブの中にいる彼をして「これは文化大革命ですね」と言わしめた結果である。東北アジア支那共産党北朝鮮労働党そして日本国の自民党という三大独裁政権が統治するとても楽しい風景となった。番組の中でアメリカ事情に精通した小西克哉さんが「先の大統領選挙に似ている」と言ったのは至言だ。政策から言ってもイラク侵略をめぐる世界の世論から言ってもケリーが勝つことは当たり前のようであった。しかし実際に票を入れたのは今回ニューオリンズで佃煮になっている太った黒い人たちである。結果として世界はイラクの惨状をまた見続けることになった。今回の結果を政治記者たちは何と言っているか。「森首相池田大統領の時代が来た」だ。『バカとの闘い』から闘い続けてきた森遅漏がついに天下をとったそうだ。法華デブがその上に君臨しているそうだ。44年も生きていると楽しい時代に出会うものである。もちろんそれを選んだのは日本国民であるからして充分に愉しむがいい。投票行動を分析してみると正に私が指摘したように20代30代の低所得者層が「小泉いこーぜ」とお出かけになったようだ。その勢いで日頃から働いていただきたいものだ。もっとも民主党は負けるならこれくらいの負け方の方がよかった。昨日になって自らの逡巡をメールで送って来た方が多い。自民党を勝たせてはいけないとはわかっていても民主党を信用できないというのだ。こういう人は一生「まず買ってから自分にあうように直す」という買い物はできないのだろうなと思いつつもそういう印象を与え続けた民主党の罪は重い。一度とことん地獄を見れば少しは変わるのだろうか。「拉致問題をぜひ」という私の質問に対して小泉首相はいつものような紋切り型の答えしかしなかった。独裁自民党は逆に言えば強力な武器でもある。いつもの「道具論」になるがだったら国民はこの強い武器を遣いこなすしかない。私はまず利権談合共産主義の内政を叩き直してから外交に打ってでるべきだと思っていたがこうなると外からやるしかない。かかる信任を受けた強力な政権が毅然とした外交をできるかどうか。まずはそれを見ようではないか。
http://www.diary.ne.jp/logdisp.cgi?user=31174&log=20050912<「さるさる」では削除済>
http://homepage2.nifty.com/katsuya-m/nikki_20050912_.html<勝谷氏のホームページ(nifty)>

さて、どこが問題になったでしょう?

■2005/09/13 (火) 管理人様から警告箇所の指摘と削除の受諾と予告。


以下引用します。


勝谷誠彦


ご連絡ありがとうございます。
管理人のばななです。


修正していただきたい箇所は以下となります。


「しかし実際に票を入れたのは今回ニューオリンズで佃煮になっている太った黒い人たちである。」


それでは「さるさる日記」をよろしくお願いいたします。


引用おわり。


だそうです。
みなさん興味がおありだようで膨大な同様な指摘を頂戴しましたが、もちろん私が検閲を受諾して訂正などするわけはありません。
「佃煮」にしたのが誰かという姿をそこで思い浮かべる批判的想像力を持たない方々に媚びて文章を書くつもりはありませんし、いかなる解説を自分の文章に加えるつもりもありません。
というわけで歴史的な選挙の結果を書いた勝谷誠彦の9月12日の日記がさるさる日記から削除されることを、私は承諾しました。
検閲というのがどういうものかを知る言い機会でしょう。


明日からもちゃんと書くからね。
http://www.diary.ne.jp/logdisp.cgi?user=31174&log=20050913<「さるさる」では削除済>

ということだそうです。
「しかし実際に票を入れたのは今回ニューオリンズで佃煮になっている太った黒い人たちである。」
というのが、「・特定の個人や団体、国や人種などを中傷する表現があった場合。」にあたるというのである。
そこで「中傷」の意味を調べると、

ちゅう‐しょう〔‐シヤウ〕【中傷】
[名](スル)根拠のないことを言いふらして、他人の名誉を傷つけること。「ライバルを―して蹴(け)落とす」「―記事」
[ 大辞泉 提供:JapanKnowledge ]
http://dic.yahoo.co.jp/bin/dsearch?index=12028600&p=%C3%E6%BD%FD&dtype=0&stype=0&dname=0na&pagenum=1

とある。
つまり、「“根拠なく”特定の個人や団体、国や人種など他人の名誉を傷つけた場合」となる。
では、この文章は「根拠のないことを言いふらして」「特定の個人や団体、国や人種など他人の名誉を傷つけ」たといえるか。
普通中傷というのは、今私がここで根拠もないのに、
「○○衆議院議員は、秘書給与を」だとか「○○市組合は、税金泥棒だ!」だとか、
「○○人種は知的能力が劣っている」というようなことを言うのだ。
(実際に○○に文字をいれると問題なので、いれない。)
今回「黒い人」というのが「黒人」という人種で、それを「佃煮になっている太った」と評したのが、
「根拠のない名誉毀損だ」ということなのだが、
今回の災害は人災ともいわれ、背景に人種差別が指摘されるなかで「黒人」「白人」を区別することは必須だし、
そのなかで、「佃煮になっている」「太った」という表現を用いることが誹謗だというのは、ちょっと無理がある。
著者が著者だけに、難クセつけた人がいるんだろうけど、
こういう表現を「中傷」にあたるとして、削除するような管理者さんはどうかと思います。
実際に与党圧勝で削除に至ったかと言うとそれがそれで疑問だけど…危機感としては必要にしても…。
それでもそこに書き続ける著者もそれはそれでよくわからない。


さて、一連のやりとりを引用したこの投稿は「はてな」によって削除されるのか?
はてなの基準だと、

ユーザーは、本サービスを利用するに際し、以下のような社会的に不適切な行為を行ってはなりません。
1.犯罪予告、犯罪の指南等、犯罪を引き起こすおそれのある行為
2.人種、民族、信条、性別、社会的身分、居住場所、身体的特徴、病歴、教育、財産及び収入等を根拠にする差別的表現行為
3.倫理的に問題がある低俗、有害、下品な行為、他人に嫌悪感を与える内容の情報を開示する行為。ポルノ、売春、風俗営業、これらに関連する内容の情報を開示する行為。
4.迷惑行為、嫌がらせ行為、誹謗中傷行為、正当な権利なく他者に精神的被害・経済的被害を与える行為
5.自分以外の個人や会社、団体を名乗ったり、権限なく特定の会社や団体の名称を使用したり、架空の個人や会社、団体を名乗ったり、事実がないにも関わらず他の人物や会社、団体と業務提携や協力関係があると偽ったりする行為
6.他者になりすましてサービスを利用したり、情報を改ざんする行為
7.その他、公序良俗に反するかあるいは社会的に不適切な行動と解される行為
http://www.hatena.ne.jp/help/rules

となる。
削除行為の妥当性を検証するために、被引用文献に不適切と思われる表現が含まれる場合の扱いは、
直接的に不適切と思われる表現を用いる場合とは文脈が異なるので、
なおいっそう削除との判断をされることはないだろうが…。


この筆者自体が好き嫌いの激しい人なので、いろいろあるでしょうけど、
削除するべき発言かというと、筆者はそうは思いません。
少なくとも管理人自身が設けた当該規約規定に反するという解釈はどうかと…。