ある人力検索「はてな」でのやりとりから

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2005年8月4日午前8時台に出された、ある国会議員を話題にした不穏当な質問項目を掲載し続ける『はてな』に、健全なネット社会の発展を望む私は注意を促します。

という質問があった。
ここにいう「2005年8月4日午前8時台に出された、ある国会議員を話題にした不穏当な質問項目」とは、

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最近自殺された国会議員の方の亡くなった原因は何だったのでしょう?私は政治には詳しくないので、なるべくわかりやすくお願いします。

である。。
何がどう不穏当なのかはさっぱりわからないが、そう思う人がいて、そういう主張をすることは、否定しない。
質問項目からアンケートの価値をどう判断するかは人それぞれであって、
(筆者は偏ったアンケートだという意見に賛同するが、)そういうアンケートを実施するのも勝手といえば勝手。
加えて、あくまで不穏当もしくは無関心な人を対象にしたアンケートと理解すれば、それはそれで理解できる。
これをそのような対象の限定のないアンケートという誤解の可能性は十分にあるが、
そういう指摘は「いわし」で言うことが可能なわけでで、おかしいからといって、削除されるべきはない。
一方で、「不穏当」だから削除されるべきという意見はどうかと思う。
筆者自身は「不穏当」とは思わないが、仮に「不穏当」であっても、それが「違法」でない限り削除されるべきではない。
この人の論理でいくなら、この「不穏当な」アンケートも削除されるべきとなるが、仮に不穏当であっても、そうではない。
これでもし「はてな」が削除するとすれば、それこそ「健全なネット社会の発展」を阻害することになる。
さらに、内閣府・国会云々とあるが、そもそも表現活動が国家行為に対して不法行為を惹起せしめるという考え自体、
民主主義国家において、こと憲法21条1項の保障する日本国憲法下では成り立たないのである。
違法でもない発言が政府を伺いつつ削除するいう行動自体、「はてな」にあってはならないのであって、
はてな」自身が守るべき価値なのである。
このように、筆者としては“不穏当”だから掲載し続けるべきではない、という主張そのものが失当だと考える。
ただ、だからといって、やはりこの主張を掲載した質問が削除されるべきとは思わない。
一連の「いわし」でのやりとりも含めて、公表されていることに意義があるのである。
そして、そのことが「健全なネット社会の発展」へとつながっていくのである。