音楽は売れていないのか?

前にも少し書いたが、やはりレコード会社はCD販売至上主義はやめるべきである。
iPodはもっていないが、OSXにしてからiTunesMusicStore(iTMS)を利用できるようになり、
ここしばらく買ってまではいらないとか、レンタルにいくのは面倒、ということで遠ざかっていた音楽購入が身近になった。
しかし、iTMSで取り扱っていない楽曲が多い。
テレビやラジオでいいな、と思って即安く買うことができたら、買っているであろう楽曲が買われずに終わっているのである。
では、なぜiTMSは取り扱わないのか。iTMSには取り扱わないメリットは何もないはずだから、
利用許諾は求めているが、許諾条件が合致せずに配信できていないというのが現状だろう。
もちろん、レコード会社によっては、1曲最大200円という価格設定
(よって1曲あたりの許諾料ははもっともっと少ない)ことに条件の不一致があるのかもしれない。
しかし、売りに出さないことはには買ってもらえないことも事実である。
音楽が売れないのは消費者が買わないのではなく、買えなくなったからだ。
いつまでもCD媒体に拘っているからCDが売れないと嘆く必要があるのである。
何のための送信可能化権か。せっかく複製権以外の権利が認められているのだから、活用するべきなのである。
お金を儲けるという文脈からすれば、公衆送信させないことより、利用させて対価を採ることだ。
許諾していないのだから、利用されないのは当然である。
音楽が売れないのは、他でもない権利者自身の権利の取り扱い方がまずいことに起因しているというべきだろう。
現に着うたでは儲かっているんでしょう?
著作権は財産権を規定する。
しかし、その財産を使ってどのように儲けるかは財産保有者の考えることであって、著作権法の考えることではない。
著作権を活かせていないのを、著作権法のせいにするのではなく、ビジネスのあり方を考えるべきだろう。
いくら権利を認めても、それを活かすも殺すも、事業者次第なのだ。著作権は産業発展のための権利ではない。
ビジネスとして、著作権を扱うのであれば、認められた権利をどう活かすか考えるべきだろう。
オリコンの“売上数”ランキング(http://www.oricon.co.jp/rank/index2.html)に一喜一憂する時代は終わったように思うのである。


ところで、オリコンサイトで気になった記述

尚、オリコンランキング(売上枚数のデータ等)の著作権その他の権利はオリコンに帰属していますので、無断で番組でのご使用、Webサイト(PC、携帯電話)や雑誌等で掲載するといった行為は固く禁じております。

ランキング自体に著作物性はあるのか?というと疑問。
ただ、一般不法行為オリコンの名称価値と関連して違法となることは否定されないだろうから、
むしろ「その他の権利」にかかると読むべきか。