公式スポンサーとサポーターの服装

下着は良くて、ビール会社の名称入り服装は駄目なんだ。ふーん。

オランダのサポーター、下着姿でW杯観戦する羽目に
2006年6月18日(日) 20時11分 ロイター
 [ベルリン 17日 ロイター] サッカーの2006年ワールドカップ(W杯)ドイツ大会で、1次リーグC組のオランダ―コートジボワール戦が行われた16日、オランダのサポーターは下着姿で観戦した。
 オランダのサポーターは当日、同国の醸造会社ババリアの名前が入った派手なオレンジ色のひざまでの革ズボンをはいて会場に到着。ところが係員にズボンを脱ぐよう指示され、下着姿で観戦する羽目になった。
 今回の大会では、アンハイザー・ブッシュ社のバドワイザーが公式ビールであることが、事件の背景にある。国際サッカー連盟(FIFA)の広報担当者は17日、記者会見で、FIFAはババリア社が計画した「奇襲的な」マーケティングを警戒していたとし「ファンの服装についてあれこれ言う権利はないが、何千人もの人々がみんな同じ服を着てきたとすれば、われわれは当然、止めることになるだろう」と強調した。
 これに対しババリア社の関係者はロイターに電話で「FIFAがスポンサーを持っていることは理解しているが、ズボンを脱がして下着姿で観戦することを強要するのはやり過ぎだ」と今回の対応を批判した。 その上で、ズボンを脱がされた大半のサポーターは幸いにもオレンジ色の下着を履いていた、と付け加えた。
[ 6月18日 20時11分 更新 ]
http://headlines.yahoo.co.jp/hl?a=20060618-00000754-reu-ent

「何千人もの人々がみんな同じ服を着てきたとすれば、われわれは当然、止めることになるだろう」と強調した。
「ファンの服装についてあれこれ言う権利はない」ということからすれば、
入場券約款に、公式スポンサ−以外はダメって書いてあるわけでもなさそうですし…。
(仮にそのようなことが書いてあっても、その有効性は争いになるかも。)
そして、公式スポンサー以外の広告は認めない、という場所の管理権から、
このような一連の行為を、スポンサー外の広告と判断したということでしょうか。
東方の島国のカラオケ法理を思い浮かばせます。
これもある意味で、主体の転換でしょうか…。


ところで、別の記事

オランダ人はズボン脱げ ビール宣伝で観戦拒否騒ぎ
 【ベルリン17日共同】16日のサッカーのワールドカップ(W杯)オランダ−コートジボワール戦会場で、多数のオランダ人ファンが自国のビール会社の名前が書かれたズボンをはいて入場しようとしたところ、係員から脱がなければ観戦させないと言われ、本当に脱いで下着姿で観戦した。国際サッカー連盟(FIFA)の17日の記者会見で明らかになった。
 会場はドイツ南部シュツットガルトのスタジアムで、数百人のサポーターがオランダのビール会社「ババリア」と書かれた革ズボン姿で登場。大会では「バドワイザー」で知られる米ビール会社アンハイザー・ブッシュの宣伝しか認められていない。
 FIFA担当者は「ファンの服装に口出しする権利はないが、何千人もが同じ企業の名前を書いた姿で現れれば、(バドワイザーの)商標を保護せざるを得なくなる」と説明。「ババリアの作戦」との見方を示唆したが、ババリア側は「ばかげた話」と否定。下着姿で観戦させたのは行き過ぎとしてFIFAに抗議する構えだ。
共同通信社
http://www.toonippo.co.jp/news_kyo/news/20060617010046631.asp

には、「(バドワイザーの)商標を保護せざるを得なくなる」とあるが、
これは一般の商標権保護とは別の意味なので、要注意。
あくまでも、会場における当該業種での独占的商標表示権ですね。
だとして、サポーターの服装がどれだけで表示権に抵触するんでしょう。
限界を探りたくなります。
ちなみに普段は、ワールドカップの商標をつける権利ということで機能しています。


最後に、
ババリア側は「ばかげた話」と否定。下着姿で観戦させたのは行き過ぎとしてFIFAに抗議する構えだ。」
脱がせるのであれば着替えを用意するべきでしょうねぇ。警戒はしていたけど、具体的手法として想定外だったんでしょうか。
続報があるのかないのかわかりませんが、今後同じようなことがあった場合にどうするのか?
ダメという場合のワールドカップ側が対応が気になります。