?盗作という名の言葉狩り

槇原敬之に「999」盗作騒動
 漫画家の松本零士氏(68)が代表作「銀河鉄道999」のフレーズを盗作されたとして、歌手の槇原敬之(37)に抗議していると、19日発売の「女性セブン」が報じており、松本氏はスポニチの取材に「私の言葉を奪われた。どうしてごめんと言えないのか」と怒りが収まらない様子。槇原側も「盗作呼ばわりされて嫌な気分。法廷で争ってもいい」と不快感をあらわにし、全面対決の様相だ。
 (中略)
 松本氏が「盗作」と断じているのは、「夢は時間を裏切らない 時間も夢を決して裏切らない」――というサビの部分。これが「銀河鉄道999」(小学館刊)の第21巻に登場する「時間は夢を裏切らない 夢も時間を裏切ってはならない」というフレーズに「そっくりだ」と主張している。
 (中略)
 これは主人公の星野鉄郎のセリフとして使われるだけでなく、作品全体のテーマにもなっている言葉。松本氏は「私のスローガンのような言葉。これを題目に講演会などで若者にエールを送っており、ファンにはなじみ深い。彼が知らないわけがなく、勝手に使うのは盗作」として抗議した。
 (中略)
 両者の話し合いが持たれたのは先週末。松本氏によれば、電話で2度話したところ「当初は“知らない”と言っていたが、2度目は“どこかで聞いたものが記憶にすり込まれたのかも”とあいまいな説明に変わった」という。さらに、16日にレコード会社幹部が謝罪に訪れ「槇原本人が“記憶上のものを使用したかもしれない”と半ば認めたとの説明を受けた」と強調。「本人の口からきちんと謝ってほしい」と求めている。
 (中略)
 これに対し、槇原の所属事務所は「槇原が自分の言葉で作ったもの」と完全否定。「銀河…」を読んだことすらないとし「そこまで盗作呼ばわりされたら、先生の“銀河鉄道”というタイトル自体、先人が作った言葉ではないのかと言いたくなる」と不快感をあらわに。「ぜひ訴えていただいて…」とまで語り、法廷で争うことも持さない構えだ。
スポーツニッポン) - 10月19日6時3分更新
http://headlines.yahoo.co.jp/hl?a=20061019-00000018-spn-ent

この程度のフレーズが似ている程度で創作できないのであれば、新たな言葉狩りだ。
これが著作権法の主張か、芸術上の主張かよくわからないが、いずれにせよ、これがとおれば、通れば何もいえなくなる。
どこかで聞いた言葉には、どこで聞いたが調べてお伺いを立てないといけない。
これで創作活動のインセンティブが図られるだろうか?
仮に著作権法上の主張だとすれば、著作者の死後50年間続く。しかもこれはさらに延長されようとしている。
一方、この漫画家の最近の作品を知っているだろうか?私は知らない。
過去の作品に執着した主張は聞くが、最近の作品を聞かない。保護しすぎはかえって創作を阻害する。
保護期間の延長は、百害あって一理無しであることを著作者が示した一例としてあげることができよう。
著作権という財産権が、表現の自由という精神活動を萎縮することは許されないのである。