道路特定財源を一般財源化?

実質増税では?

道路特定財源一般財源に転換…政府方針
 政府は8日、道路整備に充てている揮発油税などの道路特定財源について、使途を特定しない一般財源に転換する方針を固めた。
 小泉首相が北側国土交通相に対し、道路特定財源一般財源化と、法定税率に上乗せしている「暫定税率」の現行水準を維持することを前提に年内に基本方針をまとめ、2007年度税制改正に間に合わせるよう指示した。
 これを受け、道路特定財源や税制を所管する国交、財務、総務省が本格的な協議に入る。ただ、道路特定財源一般財源化については、自民党道路関係議員や自動車利用者の反発も予想されるため、今後の調整は難航しそうだ。
 北側国交相は8日の閣議後の記者会見で、「4日の閣議後に首相から『道路特定財源の見直しについて、一般財源化と(暫定)税率は引き下げないことを前提に基本方針をまとめて欲しい。来年の抜本的な税制改革と合わせて具体的な案をまとめて欲しい』との要請を受けた」と説明した。
 国交相は7日に谷垣財務相、8日午前にも財務相地方税を所管する竹中総務相と相次いで会談し、今後の検討作業の進め方について協議した。谷垣財務相も8日の閣議後会見で「私も小泉首相から指示を受けている。国交省とも協議しながら、年内に基本的な方向性を示したい」と述べた。」
 道路特定財源は、道路整備を目的とした財源で、自動車の利用者が払っている揮発油税自動車重量税などを原資にしている。05年度予算の道路特定財源(国費分)は3兆5632億円。道路特定財源の過半を占める揮発油税の場合、法定税率は1リットル当たり24・3円だが、暫定税率で同48・6円と2倍の税率に設定されている。ただ、ここ数年は、道路整備の減少に伴い余剰金が発生していることから、旧本州四国連絡橋公団の債務処理などにも使途を拡大している。
(読売新聞) - 11月8日13時3分更新
http://headlines.yahoo.co.jp/hl?a=20051108-00000104-yom-bus_all

確かに、特定財源のまま使途拡大を図るよるよりも健全だが、そもそも一般財源化はどうかということを考える必要がある。
ただ、(実質)自動車利用者負担については、今日において自動車非利用者も自動車流通の恩恵を受けており、
必ずしも自動車所有者のみに負担を負わせるのは妥当ではない、という意見もあるところだ。
くわえて「暫定税率」を維持するのだから、実質的には負担増である。低率減税は廃止なのに。
そもそも税の公平負担という大原則の観点からはそれほど単純な問題ではないように思うのである。
今後も一定の道路整備費が必要だし、現実の利用者がある程度の負担することは当然だろうが(ない方がうれしいけど)、
わざわざ一般財源のために納税するのは、公平に反するのではないかと思うのである。
しかも現状からみると実質公団の債務処理などに使われるのだから、単なる尻拭いである。
なぜ馬鹿の尻拭いをしなきゃならんのだ。それなら当時の担当職員に課税すればいいのだ。
民営化した道路会社に課税すればいいのだ(もちろん利用料はあげちゃだめ。)。
これも小泉さんお得意の数字を動かすだけ改革の一環なんだろうね。
改革は結構ですが、国民が納得できる形で改革して欲しいと思います。
納税は国民の直接的な負担であり、義務なわけですから。

韓国知財事情

ヨン様ら韓流スター、カバヤ食品に損害賠償訴訟
 【ソウル=中村勇一郎】韓国の人気俳優ペ・ヨンジュンさんやチェ・ジウさんら韓流スター5人が8日、菓子メーカーの「カバヤ食品」(岡山市)と輸入代理店、韓国の芸能プロダクションの3社を相手取り、「無断で販売促進用DVDにミュージックビデオを使用され、肖像権を侵害された」として、約9億5000万ウォン(約8500万円)の損害賠償を求める訴訟をソウル中央地裁に起こした。
 ペさんらは、ミュージックビデオの著作権は韓国のプロダクションにあることを認めたうえで、「4年以上前に歌の宣伝用に撮影されたもので、後に商品広告に使用されるとは考えていなかった」とし、「著作権と肖像権は別だ」と主張している。
 これに対しカバヤ食品は「プロダクションと正式に契約を交わしており、問題ないと考えている」と話している。
(読売新聞) - 11月8日18時53分更新
http://headlines.yahoo.co.jp/hl?a=20051108-00000011-yom-int

オールイン訴訟にしろ、権利者と管理者ないし許諾使用者との内紛的要素が強い。
特に本件では韓国の芸能プロダクションも訴えられているわけで。
著作権と肖像権は別だ」というのはいわゆるワンチャンス主義ということか。
これとは別のミュージックビデオ出演に関しての肖像権(パブリシティ権)を主張しているのだろうか?
ちなみに、ソウル中央地裁におこされた訴訟で、(特に対カバヤで)準拠法、裁判管轄も気になったりしているのだが。
報道からは事実関係がよくわらないのだが、興味をひく事件ではある。

参考記事
「オールイン」の韓国人原作者vs.NHK(2)
http://d.hatena.ne.jp/okeydokey/20051106/1131207188