終戦記念日によせて

アメリカの高官が日本の国連安保理入りについて憲法9条改正をせっついている。
国連広報のサイト(http://www.unic.or.jp/know/form.htm)によると、
「国連は、世界の平和と経済・社会の発展のために協力することを誓った
独立国が集まってできた、ユニークな機関」だそうです。
世界の平和のための団体の常任理事国入りにいわゆる平和憲法規定を
改正しなければならない
というのは非常にナンセンスと言わざるをえません。
むしろ逆である方がセンスある考え方のような気がします。
平和の名のもとに戦争を行なっている現状からすれば、なおさらです。
そして、国連憲章は集団安全保障をその手段として規定しているけれでも、
その内容を必ずしも集団的な武力行使でないことからすれば、
アメリカ的な武力による均衡を図る為の手段を有する必要もないと考えられるのです。

もちろん、現状の憲法9条を固定的に解する必要はまったくなく、
国民議論を経て、武力行使を可能にしたり、
逆に自衛隊を(より明確に)違憲することを考えてもいいのかもしれません。
ただ、アメリカ的な考え方は平和名義の戦争しか導くものではなく、
本来の「平和」という考え方からかけはなられたものであって、
国連の考え方とも合致しないでしょう。
平和のための武力均衡論もたしかに成り立ちますが、
本来は非武力の均衡が理想(あくまで理想)であり、
アメリカ的な考え方では将来戦争しかおこらないのではないかと思うのです。
アメリカはじめ数カ国が核を有する以上核をもつなというのは無理なわけで…。
大国アメリカが現在のスタンスを貫く以上理想論の域を脱しないわけですが、
本来の「平和」を導くには、国際社会が、国連が、
後者に向けて努力する必要があるではないでしょうか?
とすれば、国連常任理事国入りの条件が憲法9条改正の条件というのは
非常にナンセンスです。
たとえ留保をつけららとしても、
アメリカに言われるべき筋合いのことではまったくもってありません。