NHKの懲戒処分

NHKが2件の処分発表、預かり金流用とわいせつ
 NHKは27日、地域スタッフから預かっていた現金約110万円を担当職員が2年9か月間にわたって放置し、一部を個人的に流用していたとして、同日付でこの職員(現在・副部長)を停職3か月、当時の上司3人をけん責などの懲戒処分にしたと発表した。
 NHKによると、2001年7月、地域スタッフが業務中、交通事故に遭った際、治療費として約185万円を給付。その後、保険金が支払われたため、地域スタッフは給付金の一部をNHKに返そうと同職員に預けたが、机にしまったまま返金手続きを忘れたという。
 同職員は昨年、現金の未処理に気づいたが、上司に報告せず放置。先月、約90万円を抜き出して使用し、翌日、全額を戻したが、今月になって地域スタッフが治療費の追加給付を求めたため未処理が発覚した。
 一方、先月26日、熊本市内のインターネットカフェで個室に侵入し、仮眠していた女性の体を触わったとして準強制わいせつなどの容疑で逮捕された熊本放送局の記者(30)について、28日付で停職1か月、上司の放送局長ら3人を21日付でけん責処分にした。
 同記者は今月15日、準強制わいせつで不起訴、建造物侵入で起訴猶予となっている。本人から退職願が出されているが、NHKは「被害者に多大の苦痛を与え、公共放送の信頼を大きく損なった」と処分理由を説明している。
(読売新聞) - 12月27日20時37分更新
http://headlines.yahoo.co.jp/hl?a=20041227-00000413-yom-soci

なお、NHKによる発表は、
http://www.nhk.or.jp/pr/keiei/otherpress/001.html(04/12/27現在)


相変わらず手緩い処分のNHKです。
まずは副部長。
「机にしまったまま返金手続きを忘れた」。ここまでなら誰だった忘れることくらいある。
問題は、「現金の未処理に気づいたが、上司に報告せず放置」しかも「流用した」点である。
翌日に戻したという事情を彼に有利にとらえても、単なる預かり金でなく未処理金であることからすれば、
「停職3か月」というNHKの処分には受信料に対する意識が低すぎるように思われる。
また、準強制わいせつなどの容疑で逮捕された熊本放送局の記者についてはどうか。
当時の記事を読むと、

NHK熊本の記者を逮捕 準強制わいせつ容疑で
 熊本北署は26日、未明のインターネットカフェで女性の体を触ったとして、準強制わいせつなどの疑いで、NHK熊本放送水俣報道室記者、水野亮容疑者(30)=熊本県水俣市平町=を逮捕した。
 調べでは、水野容疑者は26日午前5時40分ごろ、熊本市上通町のインターネットカフェの女性専用スペースにある個室に侵入、仮眠中だった熊本市の事務員女性(24)の下腹部付近を触るなどした疑い。
 女性が目を覚まして大声を出したため、店員が駆けつけ同容疑者を取り押さえた。同容疑者は同僚記者と酒を飲んだ帰り。酩酊(めいてい)状態で店員をののしるなどした。
 調べに対し、水野容疑者は、個室に入り体を触ったことは認めたが、触った場所について女性の証言と食い違っているという。
共同通信) - 11月26日19時5分更新
http://headlines.yahoo.co.jp/hl?a=20041126-00000192-kyodo-soci

ということである。
準強制わいせつは被害者の告訴取下げで不起訴であるし、建造物侵入は起訴猶予だし、
これで「停職1か月」とはやはり疑問である。
事案に対するNHKの認識はこの程度のようである。