安倍氏の反論は反論だけど反論ではない。

さらに続き、

事実と全く違う NHK問題で安倍氏反論
 自民党安倍晋三幹事長代理は13日午後、従軍慰安婦をめぐる番組をNHKが安倍氏らの指摘を受け内容変更して放映したとされる問題で「(番組担当の)プロデューサーは事実と全く違うことを述べている」と反論した。党本部で記者団の質問に答えた。
 安倍氏は、放送直前の2001年1月29日にNHK幹部と会ったことについて「NHK側が『予算の説明をしたい』ということで時間を割いた。その中で先方から党で話題になっていた番組の説明もあり、私が『公平公正な報道をしてもらいたい』と述べたのが真実」と説明した。
共同通信) - 1月13日19時3分更新
http://headlines.yahoo.co.jp/hl?a=20050113-00000179-kyodo-pol

この反論は、松尾氏の「安倍氏ら側が呼び出した」という事実とは反対の言い分ではあるが、
(ただ正確には松尾氏は「認識とした事実」として話しているのであるから、全く違っているのではないと思われる。
 松尾氏の認識したという事実が違うかどうか安倍氏にわかるはずがない。
 この点で安倍氏は冷静さを欠いており、その点に動揺を感じるのは私だけか?)
安倍氏自身が述べるように『公平公正な報道をしてもらいたい』と言ったところまでは松尾氏のものと
ほぼ同じであり、表現の自由と政治家と言う点においては、『公平公正な報道をしてもらいたい』と
言ったことをもって十分問題とされるべきことなのである。
したがって、安倍氏の反論は、事実についての反論ではあり、
そのマイナスの評価を多少は減ずるものではあるが、完全な反論にはなっていないのである。
この点についてはすでに述べているとおりである。


一方で、真意はともかく『公平公正な報道をしてもらいたい』との発言に対し、
安倍氏から言わせると過敏に反応したNHKの態度が問題なのは、何ら変わりはない。
政治家の発言を受けて内容を変えたのはどうか?という問題は依然存しているのである。
安倍氏の反論はNHKにとっては不利益にはなるものの利益にはならない。
松尾氏や安倍氏の発言のままでいいのですか?