に対する意識の低さを露呈する人々。

肝心のNHK側の当事者からの反論が聞こえてこないのはどういうわけかわからないが、
「政治介入」という言葉で政界へかなり飛び火してしまっている。
しかし、まず問われているのはNHKの姿勢である。
このことを国会の場でやるのは(政治家側の問題は別として)本末転倒なだけに、
自浄作用に期待するしかないのだが、海老沢体制にそれが可能かというとどうなのか。
正規の手続きで長井氏が回答を得れなかったのに、この告発で回答できたのはなぜか?
NHK側の対応は不信を増すようなことしかしておらず、過去の反省は何ら活かせていかせていのである。
海老沢会長が辞任せずにやってきたことは何ら実を結んでいない、
つまり、この対応でNHKが変われなかったことをNHK自らが証明したのである。


ちなみに、コラムニストの勝谷誠彦氏は、
「安倍さんや中川さんの申し入れは背後の支持者と番組内容を考えれば政治家としては当然の活動である。」
とおっしゃっているが(http://www.diary.ne.jp/logdisp.cgi?user=31174&log=20050114)、
背後の支持者を受けた「政治」家がその「番組内容」について申し入れをしていることが問題なのであって、
決して「当然の活動」ではない。
特定番組内容について「政治」家が申し入れをしてのだから、これは政治介入である。
#ただし、中川さんは本人の主張では事後だし、当時一議員であることからすれば、
 事前の、政府の一員である内閣官房副長官の申し入れよりは「政治介入」といえるかは検討の余地が残る。
言い方が「圧力」ということばが正しいのかはわからないが、
政府や与党がそのような発言をそのような場ですることは、そう思われても仕方がない。
「編集しろ」と言わなくても、「公平公正にしなさい」とはそういうことだと思われるのである。
(勝手に相手が思ったで済ますべきではなく、仮に編集してなくてもそれを示唆したことは別途問題になる。)
もちろん、だからといってNHKは被害者ではなく、それを受けていたことが非難されるべきである。
NHK幹部が政府の意向を気にしていること自体、「公平公正」を欠いているといえる。
それを受けて、最終的に編集したのは、NHK自身に他ならないのである。(こうなると編集「権」ではない。)


いずれにせよ、NHKの対応が非難されることになりそうなのは間違いなさそうである。