海老沢退任と新役員

NHK海老沢会長が辞任、後任に橋本専務理事

 NHKの海老沢勝二会長(70)は25日、経営委員会の石原邦夫委員長(東京海上日動火災保険社長)に辞表を提出し、経営委も了承した。
 後任には、橋本元一(げんいち)専務理事・技師長(61)が内部昇格した。技術畑出身の会長は初めて。任期は3年。
 また、笠井鉄夫副会長(63)と、関根昭義専務理事・放送総局長(62)も辞任。副会長には、元NHK解説主幹の永井多恵子・世田谷文化生活情報センター館長(66)が就任した。女性の副会長就任も初めて。
 この日の経営委員会では、まず、来年度の予算案と事業計画、さらに理事以上の役員報酬の15%カットなどを含む業務改革案を承認。その後、海老沢会長が、石原委員長に辞表を提出した。了承後に会見した海老沢会長は、「抜本的な改革の道筋が出来たと判断し、自ら辞する決断をした」と語った。後任人事については、NHKのOBや外部登用も検討されたが、予算の国会審議が迫っていることなどから、橋本氏昇格が満場一致で承認された。
 橋本氏は静岡県出身。1968年、東京工業大学卒業後、NHKに入局。技術局長、理事などを経て、昨年9月に専務理事・技師長に就任した。橋本氏は会見で、「青天のへきれき。技術畑で培った経験を通して、改革を進めたい」と述べた。
(読売新聞) - 1月25日22時13分更新
http://headlines.yahoo.co.jp/hl?a=20050125-00000013-yom-soci

海老沢前会長の退任の言
「視聴者・国民の皆様へ 会長退任のごあいさつ」
http://www.nhk.or.jp/pr/keiei/news/008.html

きょう総務大臣に提出しましたNHKの予算と事業計画によりまして、かねてから申し上げておりましたNHKの再生に向けた“抜本的な改革の道筋”を付けることができたと判断し、会長の職を、本日をもって、自ら辞する決断をいたしました。

その抜本的改革が機能していなかったことは、
すでに一連の騒動で認められたわけだから、そのような認識は誤りである。
最後の最後まで物事の判断のできない会長のままおわってしまった。
こんな会長をここまで居座らせ続けた経営委員会の方も責任とってください。


ついでに、
笠井鉄夫副会長(63)と、関根昭義専務理事・放送総局長(62)も辞任
関根昭義は問題をうやむやのまま辞任。
君にもいろいろ問題はあるのだよ。その点どうなった?
ちなみにお前等後任の役員報酬15%で自分等は退職金全額受領なんてことないだろうな?
また、こいつらを関連団体に就任させるなよ、NHK


さて、新会長のあいさつ
http://www.nhk.or.jp/pr/keiei/news/009.html

平成17年1月25日

視聴者・国民の皆様へ 会長就任のごあいさつ

橋本 元一

 先ほど、経営委員会よりNHKの会長職を拝命いたしました。いま、NHKに対して、不祥事やその後の対応について、視聴者・国民の皆様から厳しい御批判が続いています。
 NHKをとりまく現在の状況、厳しい経営環境を考えますと、この時期に会長職に就くことは、これまでになく重い責務を背負うことだと痛感し、まことに身の引き締まる思いです。

 NHKは公共放送として、視聴者・国民の皆様が信頼し、支持してくださるからこそ、維持されています。
 こうした状況から、何よりも信頼回復が、喫緊の課題だと考えます。
 本日、経営委員会の議決をいただいたうえで、総務大臣に提出しました平成17年度のNHK収支予算と事業計画は、視聴者・国民の皆様の信頼回復に向けた改革案を基本としております。
 私の最大の任務は、この改革案を迅速に着実に実行に移し、『改革を実現』させ、視聴者・国民の皆様との『信頼を回復し、より強固なもの』にすること、そして『新しい放送文化の創造』に努め、視聴者・国民の皆様に貢献することだと考えています。
 私の経営理念は、『改革』、『信頼』、『創造』です。
 このため、コンプライアンス法令遵守)活動を推進し、事業運営の透明性を確保しながら、番組制作をはじめとする幅広い業務の大幅な見直しを行っていきたいと思います。
 NHKの活動について、ご理解いただくための情報公開や説明責任を果たすことも、信頼を回復しより強固なものするために不可欠なことと考えています。
 また、これらの取り組みは、NHKの役職員が一丸となって取り組まなければ成し遂げることはできません。
 一人ひとりの職員が公共放送に従事するにふさわしい高い倫理観と、受信料は公金であることの意識をもって、職務を果たしていく環境作りが必要と考えています。

 放送を取り巻くメディア環境は、デジタル技術の進展や海外との交流の拡大により大きく変わろうとしています。
 しかし、公共放送として変わらぬ使命があります。
 それは、安心・安全をモットーとした、迅速で正確なニュース、生活に役立つ番組、心を豊かにする質の高い番組をあまねくお届けすることです。
 NHKは、社会の変化に迅速に対応しつつも、この変わらぬ使命を果たすべく今後とも努力してまいります。
 これまで、日本の放送界は、民間放送とNHKとの二元体制のもとで、現在のように発展してまいりました。
 今後も、お互いに切磋琢磨しながら日本の放送文化の向上を目指し、NHKとして期待される役割を着実に果たしていきたいと考えています。

 多くの視聴者・国民の皆様から寄せられている大変厳しい御意見、御指摘を真摯に受け止め、また経営委員会のご指導も頂きながら、先頭に立ち、精一杯、改革に取り組んで、その職責を果たしていく所存でございますので、どうかよろしくお願いいたします。

彼の言を忘れぬために、全文転載しておこう。
これは国民すべてに向けられたことばである。著作権主張等しないように。


ちなみに更新時現在、「役員一覧」は更新されず…。
http://www.nhk.or.jp/pr/keiei/yakuin/index.html


さいごに、

<NHK会長辞任>“院政”の疑念消えず=解説
 7年半にわたる長期政権を築いてきた海老沢勝二会長が辞任し、NHKの新たな顔となったのは、報道畑でも番組制作畑でもなく、技術畑の橋本元一専務理事・技師長だった。同時に副会長には初の女性となる永井多恵子氏が就任した。
 一連の不祥事で番組制作部門はミソがつき、海老沢前会長の出身部門である報道から新会長を選出すれば、「何も変わらない」と批判を浴びるのは確実だ。
 従って新会長らの人選は、石原邦夫経営委員長が説明した通り、「人心一新」という意味では非常にわかりやすい。
 だが釈然としない部分もある。新会長、副会長とも経営に関しては素人といっていい。この危機的状況にあって、では、だれが経営をリードするのか。
 海老沢前会長は、辞任会見で「人材育成や海外交流で、自分の経験を生かせれば」と語り、完全な引退を間接的に否定している。今後、会長OBとして顧問にとどまる可能性があり、影響力を保って「院政」を敷くのではないかという疑念は消えない。
 橋本氏が専務理事から会長に昇格し、関根昭義放送総局長が辞任。残った理事は8人だが、いずれも海老沢前会長が任命したメンバーで、前会長の「後継者」ともいわれる側近も含まれている。「院政」を想像しても不思議ではない。
 だが、石原委員長は、この現理事らに対しても4月の任期満了を機に身を引くよう要望し、体制の刷新を求めた。今回の不祥事をめぐり、執行部へのチェック機能がなく形式的な存在といわれた経営委員会が、その本来の機能を発揮しようとする試みにも見える。
 しかし、一方で、NHK内部には体制の全面的な刷新に批判的な声もあり、前途は決して明るいとはいえない。
 視聴者が、今回の人事を「改革の端緒」と受け止めるかどうかは、新会長らと、残された幹部、さらには職員の意識に託された。【NHK問題取材班】
 ◇NHKの役員と出身畑◇
  ※は25日辞任
海老沢勝二会長(70)=報道(政治)
※笠井鉄夫副会長(63)=経理
橋本元一専務理事(61)=技術=会長に
※関根昭義放送総局長(62)=報道(経済)
・安岡裕幸理事(60)=旧郵政省
・宮下宣裕理事(61)=番組制作
・和崎信哉理事(60)=番組制作
・野島直樹理事(59)=報道(政治)
・中山壮介理事(60)=報道(編集)
・諸星 衛理事(58)=報道(政治)
・出田幸彦理事(57)=番組制作
・三宅 誠理事(57)=技術
毎日新聞) - 1月26日9時49分更新
http://headlines.yahoo.co.jp/hl?a=20050126-00000014-mai-soci

というころだそうだ。
執行部が辞任までの自己設定した猶予期間に何もできなったのであるから、
経営委員会が主体的に動かなければならない。
過去の者は必要なひきつぎ以外は、口をださないようにね。