クリエイティブ・コモンズ
このblogはクリエイティブ・コモンズに依拠していませんが、関心はもっています。
2005/03/25 07:59 更新
Yahoo!とCreative Commonsが提携し、検索サイト新設
Yahoo!とCreative Commonsが提携し、再利用可能コンテンツを検索できる新サイトのβ版を公開した。
米Yahoo!は3月24日、非営利組織Creative Commonsと提携し、自由な引用や再利用が可能なコンテンツの検索ができる新サイト「Yahoo! Search for Creative Commons」のβ版を公開した。
Creative Commonsは著作物のクリエイティブな再利用促進を目指し、柔軟な著作権を提案している非営利組織。オンラインで見つけたWebページや文書、写真、楽曲といったコンテンツを他者が利用するためには通常、著作権者の許可を得る必要があるが、Creative Commonsのライセンスを利用しているコンテンツは、一定の条件を満たせば著作権者に直接許可を得なくても、自由に引用したり、非営利目的で再利用できる。
Yahoo! Search for Creative Commonsではこうしたコンテンツが検索でき、著作権の制限がない公共物に該当するコンテンツを見つけられる場合もある。検索オプションとして、商業目的で利用できるコンテンツ、および、内容に自分で手を加えることが認められているコンテンツを探すことも可能。
「作者が指向する自由に根ざしたコンテンツを簡単に見つけられる手段をユーザーに提供することで、クリエーターが合法的に、他者の創造性の上に自分の創造を重ねられる技術の利用と普及をYahoo!は促進している」。Creative Commons会長を務めるスタンフォードロースクールのローレンス・レッシグ教授はYahoo!の発表資料にこのような談話を寄せている。
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関連リンク
プレスリリース
[ITmedia]
最近、
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なんて本がでたので読んでいるんですけどね。
あえて、クリエイティブ・コモンズを採用している文章を検索する必要性というものを今は感じないのだが、
おもしろい試みではあると思う。
ただ、そう思うのは、筆者がもっぱら文章の著作物を取扱うからであって、
美術の素材や音楽の素材にクリエイティブ・コモンズが採用されているのであれば、
それのみを検索できるというのは、まさに再利用を促進でき、利用できる側も安心してできるというものである。
ちなみに、上記Itmediaの記事には、
「一定の条件を満たせば著作権者に直接許可を得なくても、自由に引用したり、非営利目的で再利用できる。」
とありますが、そもそも許可を得なくても「引用」は自由にできます。
また、クリエイティブ・コモンズでは、営利目的の再利用も可能な場合があります。
ところで、上記の本は、目次にも著作権を主張しています。
目次が著作物かどうかはかなり疑問ですが、クリエイティブ・コモンズのライセンスにより
結果的に利用できるとしているので、結論に違いはないのですが、違和感は否定できません。
この点については、
Copy & Copyright Diaryの
http://d.hatena.ne.jp/copyright/20050311/p2
http://d.hatena.ne.jp/copyright/20050313/p1
あたりの記事が参考になります。まったくの同感です。
ちなみにレッシグ先生の本で有名なのが、
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この3部作。
コモンズは読んだけど、FREE CULTUREは途中。CODEは洋書(ペーパーバック版)で読んでいる途中。
Code: And Other Laws of Cyberspace
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The Future of Ideas: The Fate of the Commons in a Connected World
- 作者: Lawrence Lessig
- 出版社/メーカー: Vintage
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読みかけの本ばかりです…。
クリエイティブ・コモンズは、あくまで既存の法を前提に、利用許諾の範囲を明示する運動です。
もちろん、既存の枠組みの中で、このようなシステムを作るのは、非常に有意義だとは思うのですが、
筆者としては、法律の枠内での自由さも欲しいと思うところです。
クリエイティブ・コモンズ・ジャパン
http://www.creativecommons.jp/
CNET Japan Blog - Lessig Blog (JP)
http://blog.japan.cnet.com/lessig/
Creative Commons
http://creativecommons.org/
Lawrence Lessig
http://www.lessig.org/blog/