銀行が騙されるんじゃないよ。

創価学会かたり融資詐欺、みずほ銀から14億円
 架空の創価学会施設建設計画をみずほ銀行支店に持ち込み、約14億円に上る融資を不正に受けていたとして、警視庁捜査2課と府中署が詐欺グループのメンバー6人を詐欺などの疑いで逮捕していたことが、8日わかった。

 同グループはみずほ銀に対し、同学会の池田大作名誉会長の秘書をかたっていたほか、偽造した決算書を示すなどして信用させていた。大手都銀が巨額の融資金を詐取された今回の事件は、金融機関の融資審査の在り方にも一石を投じることになりそうだ。
(以下略)
(読売新聞) - 5月9日10時44分更新
http://headlines.yahoo.co.jp/hl?a=20050509-00000201-yom-soci

筆者は詐欺について騙す方が悪いが騙される方も悪い、という考えの持ち主だが、
そうでない人でもさすがにこれは銀行も悪いと思いません?
プロが騙されるなんて、呆れてしまいます。一体どんな審査だったのか?クビですね。こんなの。
中小企業オーナーが、金策で、よくわからない説明にも切羽詰まって借りてしまうのとは
かなり事情が異なっています。
いったいどういう審査をしてこうなったのか?是非とも会見で聞いて欲しいものです。
貸し渋りが社会問題であったことですし、社会的な説明責任はあるように思います。


ところで、こんな事件もありました。

認知症の高齢姉妹宅、不要リフォーム3600万
 埼玉県富士見市に住む80歳と78歳の姉妹が、3年間に計約3600万円の住宅リフォームを繰り返し、代金が払えずに自宅が競売にかけられていたことが7日、わかった。
 リフォーム工事を契約した業者は少なくとも16社に上る。姉妹は身寄りがなく、ともに認知症(痴呆(ちほう))と診断されており、訪問業者に勧められるまま、内容がわからずに契約し続けた可能性が高いという。建築士は、大半が不必要な工事だと指摘している。競売は、富士見市さいたま地裁川越支部に申し立てを行い、中止された。
 同市によると、今年3月上旬、近所の人から、姉妹の家が競売にかけられているようだとの問い合わせがあった。
 市嘱託の消費生活相談員が姉妹の自宅を訪ねたところ、2002年春ごろから今年初めにかけての、ネズミやシロアリ駆除、床下の湿気予防、換気扇の取り付けなど約3600万円に上るリフォーム工事の領収書や請求書が見つかった。
 中には1社で5件以上の契約をしていた業者も複数あった。
 約4000万円あったとされる姉妹の預貯金はすべて引き出されていたが、工事代金がさらに約700万円不足したという業者側の申し立てで、姉妹宅が競売にかけられた。
 姉妹が事態を把握していない様子だったので、同市が医師に診察を依頼したところ、認知症と診断された。
 同市の依頼で姉妹宅を調べた同県入間市NPO法人「ピュアライフ・ネットワーク」理事長で1級建築士の石田隆彦さん(42)は、「本来は床下にまく湿気予防剤が庭にまでまかれ、屋根裏には必要以上の補強金具が取り付けられるなど、ほとんどが不必要なリフォーム工事。適正価格の10〜20倍の代金を支払った工事もあった」と話している。
 富士見市は、「業者に対し、代金を姉妹に返すよう求めていきたい」としており、姉妹に代わって契約の取り消しなどを業者と交渉する成年後見人の選任を、さいたま家裁に求める方針だ。
(読売新聞) - 5月7日13時3分更新
http://headlines.yahoo.co.jp/hl?a=20050507-00000004-yom-soci

ここまでくると、民法上も詐欺以前に意思無能力の無効(二重効の議論は無視)。
刑法上も詐欺というより窃盗のような気がしなくもありません。
いずれにせよ詐欺もしくは窃盗は成立しているともいますし、文書偽造もあるように思います。
状況的に十分犯罪の嫌疑は思科されるように思うので、富士見署あたりは積極的に捜査に乗り出すべきでしょう。
別に親告罪でもないわけですし…。証拠はいっぱい残っていますしね。領収書とか請求書とか。
それにしてもなんで業者名が報道されないんだろう。誰がどこをやったかわからないから?
ということは、契約意思の問題はともかく、客観的にまともな工事もあることはあるということかな?
「ほとんど」不必要だそうですし…。
しかし重要性を考えるならば、実名報道を申し込み反論があるなら反論を報道すればいいだけの話しです。
(たとえば、われわれの時は一番最初で契約した方はしっかりとされてました、とか。)
モザイクがかえって犯人扱いの報道であって、きちんと報道するべきように思います。
取材拒否は取材拒否で実名報道すればいいのです。それは客観的事実なのですから。
それをどう思うかは視聴者の勝手です。判明分全社公平に扱えばいいのです。
これでは本当の詐欺がおこってしまいますよ。馬鹿な消費者に少しでも勉強するように報道するべきなのです。
今後どういう展開になるのかわかりませんが、最終的にはその業者の財産を競売してでもきちんと返還できるように
頑張って欲しいものです。