持ち歩かない。

JTB顧客情報1600人分、パソコンごと盗難
 大手旅行会社の「JTB」(東京都品川区)は10日、米・ハワイで5月、同社の添乗員が携行していた顧客1594人分の個人情報の入ったノートパソコンが盗まれていたことを明らかにした。
 JTBは同日、個人情報が流出した顧客に対し、おわびの文書を郵送したという。
 JTBによると、パソコンに保管されていたのは、4月にシンガポールへの団体旅行に参加した、奈良市に本社のある企業の社員らの個人情報。いずれも氏名、生年月日、住所のほか、旅券番号、勤務先と役職名などが入っていた。JTBの男性添乗員が5月24日、ハワイの団体旅行に同行した際、ホノルル市内のホテルで盗まれたという。
(読売新聞) - 6月10日15時43分更新
http://headlines.yahoo.co.jp/hl?a=20050610-00000405-yom-soci

これだけの個人情報を記憶させたまま、パソコンを添乗で持ち歩くなよと思う。
それとも、この添乗員がこの添乗中にそのデータを扱うことがあったのだろうか?
個人情報を必要に保有し、持ち歩かないことが一番の予防である。
いくら意図的な流出を防止してもこれでは意味がない。
ホテルで盗まれたことを非難しても仕方ないが、それを持ち合いたことは問題のように思う。
社内規範はどうなっているのだろうか?
この件で、JTBは以下のようなリリースをおこなっている。

パソコンの盗難事故発生に伴うお客様個人情報紛失のお詫びとお知らせ

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 このたび、お客様からお預かりした個人情報をデータベース化し保存したパソコンが海外のホテルにおいて盗難に遭うという事故が発生いたしました。お客様や多くの関係の皆様には、ご心配とご迷惑をおかけすることになりました。深くお詫び申し上げると共に、その内容についてご報告いたします。
 ホノルル時間5月24日(火)午前5時30分頃、弊社法人営業大阪支店の社員がハワイへの団体旅行添乗中、宿泊先ホテルにおいて、お客様を斡旋するため添乗員が目を離した隙に、1階ツアーデスクに置いていたノート型パソコンが盗まれました。添乗員は直ちにホテルセキュリティーに連絡し、警察にも盗難届を出しましたが、本日現在発見には至っておりません。
 該当支店にて詳細にわたる調査を行った結果、盗難にあったパソコンには4月18日及び19日出発の同支店で実施したシンガポール5日間の特定組織の団体ツアー参加者の個人情報(氏名/性別/生年月日/現住所/電話番号/役職/パスポート番号/喫煙の有無)1,594名 様分が残されていたことが判明しました。該当するお客様全員にはお詫びと報告の書面を 既に発送させていただきました。
 6月10日(金)現在、お客様の情報が不正に利用された事実は報告されていません。
 弊社では個人情報保護法の施行にあたり、個人情報の厳正な管理を重要な経営課題と位置づけ、個人情報保護方針を制定し、お客様の個人情報保護を実効あるものとすべく積極的な取り組みを行ってきましたが、今回の事故を真摯に受け止め、全社を挙げて再発防止に向け管理強化、信頼回復に努めてまいります。何卒ご理解賜りますようお願い申し上げ、 ご報告いたします。

 なお、本件並びに個人情報の取扱いに関するお問い合わせは、下記の本社お客様相談室にて受け賜ります。
(略)
 
2005年6月10日
株式会社ジェイティービー
代表取締役社長 佐々木 隆
http://www.jtb.co.jp/privacy/privacy_050610.asp

この文章からは、今までこのような個人情報の持ち歩きを許容していたのかどうかはわからない。
「今回の事故を真摯に受け止め、全社を挙げて再発防止に向け管理強化、信頼回復に努めてまいります。」
という以上は、少なくとも今後は不必要な個人情報の持ち歩きの禁止を徹底するべきであろう。
ところで、JTBとこの盗難が発生したホテルとの今後はどうなるのだろう?