総選挙はてな その2

はてなのコメント。

総選挙はてなの継続について
8月11日よりスタートしました総選挙はてなについて、違法性があるのではないか、価格が固定されており設計が良くない、といったご指摘を頂いております。
はてなではこうした状況を踏まえ、総務省へ連絡を行うと共に、顧問弁護士などを交え今後のサービスの継続、停止などについて検討を行っています。
近日中に今後の方針を決定し、改めて告知を行いたいと思います。
http://hatena.g.hatena.ne.jp/hatenaidea/20050817/1124254536

さて、「総選挙はてな」については、法律的なところよりも、システムとしてどうなんだ?
というところに興味をもっているのは、前回に書いたところだが、
http://d.hatena.ne.jp/okeydokey/20050812/1123813485
いろいろ考えていたのに状況はかわっていく〜。

はてなアイデア総選挙はてなの価格上限の変更について 07:26
本日、はてなアイデア総選挙はてなの各株式の価格上限を、これまでの5.00ptから100.00ptへ変更しました。
はてなアイデア総選挙はてなでは、複数の株式の価格が5.00ptに固定されており、実質的に市場による価格決定が機能していないため、価格上限の変更を行わせて頂きました。
なお、高価格での株式の購入を行った場合、配当時の収支がマイナスとなる場合が多くなりますのでご注意ください。
http://hatena.g.hatena.ne.jp/hatenaidea/20050818/1124317616

総選挙はてな」に関して言えば、
よほどのことがない限り、小政党への投資の配当は10000株発行された時点で見込めないことはかわりないし、
一方で、半数の240議席獲得しても10000株発行された以上配当は5ptsしかなく、
大政党について(単独)過半数の予測があってはじめて配当が5pts見込めることになるので、注意と。
ちなみに、はてなアイデアについても

自分が株式を保有するアイデアが採用された場合には、1株あたり2〜5アイデアポイントが配当されます。
http://i.hatena.ne.jp/help

なので、5pt以上で購入しても、配当が最大5ptじゃ誰も買わないのでは?

idea:5161
はてなアイデア

あと新党と関連して、

idea:5167
はてなアイデア

idea:5176
はてなアイデア

というアイデアも。


さて総選挙はてはに関する難しい(専門的な)考察をみつけた。

総選挙はてな」の市場設計について
http://www.h-yamaguchi.net/2005/08/post_6c3f.html

ちなみにこの山口氏のサイトはCCライセンスを用いている。
さて、その内容は専門的すぎてついていけいけないのだが、
簡単に書くと、仮想株式の供給が需要に対して少なすぎることを問題とし、
仮想株式の供給量の増加のために、
(1)バンドル販売する方法
(2)空売りを許容する方法
(3)マーケットメーカーを使う方法
(4)価格上限の引き上げ
(5)時価総額ではなく価格による予測であることの明示
(6)ルールの明確化
ということを述べている。
ルールの明確化で指摘されている「いつ時点の議席数をどの方法によって誰が判断するのか」ということについては、
筆者自身、純粋に疑問に思っているところだが、
先述のように筆者自身専門的内容を理解するだけの力量をもちあわせていないので、
くわしくはきちんと読んでいただくとして、ここではそれ以上立ち入らない。


さて、前回も書いたが、

配当は総額10万ポイントが議席数に応じて行われます
例えば1万株が発行され、480議席中240議席を獲得した政党があった場合には、
10万pt × (240 ÷ 480議席) ÷ 1万株 = 5pt
となり、1株あたり5アイデアポイントが配当されます。

とあるので、これを1議席あたりに換算すると、

例えば1万株が発行され、480議席中1議席を獲得した政党があった場合には、
10万pt × (1÷ 480議席) ÷ 1万株 = 0.02pt
となり、1株あたり0.02アイデアポイントが配当されます。

となる。
あくまで1万株すべて発行された場合であるが、48議席獲得してやっと1pts還元されることになる。
(なお、現在すべての1万株発行されている。)
2003年の衆議院選挙獲得議席数は

自由民主党     237
民主党       177
公明党       34
日本共産党     9
無所属自民     9
社会民主党     6
保守新党      4
無所属野党     2
政党自由連合    1
無所属の会     1
諸派        0

であるので、前回結果を前提にすれば、第3位の政党ですら元本割れである。
こういう状況において、そもそもすべて等価の1ptで発行された点が疑問である。
小政党といわれる政党については、実は発行価格をどう設定するのかの方が重要であったのでは?と思う。
確かに1ptでは買わないという選択肢もあるのだし、(実際買った人がいて、
今みたいな価格がついているのだけど、)1株1ptの価値があるのかというと、やはり疑問に思う。