まだまだ、副教材での無断使用裁判

ねじめさんらが出版社提訴 教材への無断使用で
 国語の副教材に作品を無断で掲載され著作権を侵害されたとして、作家のねじめ正一さんら37人が17日、教育同人社(東京)など教材出版の21社に計3億5500万円の賠償を求め、東京地裁に提訴した。
 ねじめさんのほかに訴えたのは、児童文学者灰谷健次郎さん、詩人谷川俊太郎さん、脚本家倉本聡さんら。
 訴状によると、21社は国語の副教材で、ねじめさんの小説「赤チンの町」や谷川さんの詩「朝のリレー」などの作品を断りなく使用。示談交渉で出版社側は無断使用を認めたが、賠償額で折り合いが付かず提訴した。原告側代理人によると、現在、作者の許可を得ずに作品が副教材に使用されていることはないという。
共同通信) - 2月17日19時46分更新
http://headlines.yahoo.co.jp/hl?a=20060217-00000201-kyodo-soci

入試問題集出版差止仮処分申請事件 - 言いたい放題と原告の一部は同じようです。

作家ら26人が出版社を提訴 「問題集に作品無断使用」
 入試問題集に小説などの作品を無断で掲載され著作権を侵害されたとして、作家のねじめ正一さんら26人が5日、教材出版社の英俊社(大阪市)に計約260万円の損害賠償を求める訴訟を東京地裁に起こした。
 ねじめさんのほかに訴えたのは、脚本家の倉本聡さんや児童文学者の灰谷健次郎さん、詩人の谷川俊太郎さんら。問題集の出版、販売の差し止めなどを求める仮処分も同地裁に申し立てた。
 訴状などによると、英俊社は中学や高校ごとに過去の入試問題を集めた教材を出版。ねじめさんらは「許可なく、作品を使った入試問題を収録して出版し著作権を侵害した」と主張している。
 著作権法で、入試問題自体は作者の許諾を得ず作品を使用できるとされるが、入試以外の目的では作者の許諾が必要とされている。
共同通信) - 12月5日22時31分更新
http://headlines.yahoo.co.jp/hl?a=20051205-00000250-kyodo-soci

12月は差止めも求めていますが(だから仮処分申請も)、
今回は「現在、作者の許可を得ずに作品が副教材に使用されていることはないという。」ということで、損害賠償のみ。
記事は「賠償額で折り合いが付かず」ということなので、将来の許諾意思はあっても、使用料でも折り合いがついていない、
ということもああるかもしれない。
双方の賠償額(使用料相当額)をどう裁判所が判断するのかわかりませんが、ある程度の「相場」のようなものがみえるかもしれません。
それがみえて、今後は双方、そしてなによりそれを用いて学習する生徒にとって、いい方向に向かってほしいと思います。
今は過去の膿みをだす時なのかもしれません。
これで、お金を払っても許諾しないとなると、今後こそ攻められるは著作者側となるように思います。
それにしても、原告37人、被告21社、請求額合計3億5500万円ってどうなんだ?
平均として、年5分で5年の利息がついているとして、利息を除く損害額は2億8000万。
平均1社あたりで、1333万3333円で、原告平均1人あたり36万0360円。
安いのかどうなのか。よくわかりません。36万部発行で1冊1円。
おおざっぱな計算ですが、副教材ってどの程度売れるんでしょう?この額は、高いのか安いのか?