ブルーバックス２冊回収

ブルーバックス２冊回収　講談社
　講談社は９日までに、同社のブルーバックスから刊行された「科学史から消された女性たち」（大江秀房著）と「早すぎた発見、忘られし論文」（同）の２冊を、著作権上の問題から回収、絶版にすると決めた。
　同社広報部によると、問題の２冊は、米国で刊行された本から無断で引用した部分があり、国内の出版物からも不適切な引用があったという。
　約１カ月前に外部から指摘を受け、同社では内容の調査を進めていた。
（共同通信） - 3月9日14時56分更新
http://headlines.yahoo.co.jp/hl?a=20060309-00000106-kyodo-ent

「著作権上の問題から回収」ということで、その問題というのが「無断引用」だそうですが、
著作権法の「引用」はそもそも無断で行うものですので、「無断転載」であるとかいうべきでしょう。
まだ「不適切な引用」の方がわかります。言葉遊びのような気がしなくはないですが。
ちなみに、講談社ブルーバックス出版部は、

ブルーバックス『科学史から消された女性たち』『早すぎた発見、忘られし論文』について緊急のお知らせ
講談社ブルーバックス『科学史から消された女性たち』『早すぎた発見、忘られし論文』（いずれも大江秀房著）の２冊に関し、著作権上の問題があることが判明いたしました。そのため、この両書について回収・絶版の措置をとることに決定いたしました。著作権者の方、そして読者の皆様にお詫び申し上げます。
講談社ブルーバックス出版部
http://shop.kodansha.jp/bc/books/bluebacks/oshirase.html

としているだけで、理由については直接発表していないようです。
（トップページからのリンクはなく、ブルーバックスのページからのリンク）
なんにせよ、この著作物は他人の著作物の継ぎ接ぎだったということでしょうか。
著作権侵害と（裁判や出版社により）判断された著作物を比較検討してみるのもおもしろいのかもしれません。

科学史から消された女性たち　ノーベル賞か

早すぎた発見、忘られし論文　常識を覆す大発見に秘められた真実

「ブルーバックス」って意外に高いんですね。
bk1ではすでに「現在購入できません」。
http://www.bk1.co.jp/author.asp?authorid=110001123620000

参考になりそうなサイト（「約１カ月前に外部から指摘」？）

週刊媒体探偵団
071　『エチカ』あるいは『科学史から消された女性たち』
http://www.kousakusha.co.jp/KEC/mp071.html