権利縮小には反対 IP放送普及で著作権者側

10日ほど前の話。

権利縮小には反対 IP放送普及で著作権者側
 インターネットを利用してテレビ映像を配信する「IPマルチキャスト放送」普及に向け、番組出演者らに対する著作権法上の許諾手続き簡素化を検討する文化審議会法制問題小委員会が5日、開かれた。
 関係者からの意見聴取で、著作権者側は権利縮小につながらないような対応を求めた。
 日本芸能実演家団体協議会椎名和夫常任理事は「インターネットを使った著作物の利用拡大や放送と通信連携は、新たな出演の機会も生まれ大歓迎だが、(著作権者の利益を)引き下げてはならない」と訴えた。
 現行法で「通信」とみなされているIP放送では、例えば番組をリアルタイム放映する際、番組に出演する俳優や歌手、BGMで使うCDを製作したレコード会社への事前許諾などが必要。
共同通信) - 4月5日18時0分更新
http://headlines.yahoo.co.jp/hl?a=20060405-00000133-kyodo-pol

権利者のいい分ももっともだと思いますが、じゃあその権利を文化の発展という目的のために用いているかというと、
むしろ阻害でしかない、というのがそもそもの議論のきっかけではないかと思うのです。
著作権が個人の財産権の一種であるといっても、所有権と比して公益要請が比較的大きな権利であるので、
時代の発展によって、権利拡大という議論もあれば、権利縮小ということもあっておかしくないように思います。
せっかく権利があるのだから、利用してもらいやすく、対価を回収しやすいシステムを構築すれば、
「使いにくいから権利縮小」という議論は成り立ちにくくなるように思うのですが、その点はどうお考えなのでしょうか?
著作権者側は権利縮小につながらないような対応を求め」るのは勝手ですが、
それなら、そういう議論にならないような対応を求めたいところです。
記事になっていないだけなのか、主張されていないのかわかりませんが、気になるところ。


直接関係ないですが、記事には「現行法で「通信」とみなされているIP放送では」とありますが、
これって正確でないような気がするのは、筆者だけ?