毎日新聞報道にみる堀江氏の言い分。

堀江社長 総会で委任状含め過半数達成に自信 本紙と会見
 ニッポン放送の株式を大量取得したライブドア堀江貴文社長(32)が4日、毎日新聞のインタビューに応じた。フジテレビジョンとの同放送株争奪戦で議決権の過半数を獲得できなくても「6月の株主総会でプロキシファイト(委任状獲得合戦)になるだろう。自信がある」と述べ、経営権の獲得は可能だとの見通しを示した。また「(調査報道や不正の追及など)皆さんの考えるジャーナリズムはもう必要ない」などと、既存メディアのあり方を批判した。
 堀江社長株主総会でプロキシファイトになった場合、「現経営陣よりニッポン放送の価値を上げられる。たくさんの投資家が応援してくれると信じている」と述べた。しかし、ニッポン放送のフジに対する新株予約権の発行が認められれば、フジが過半数を握るため、プロキシファイトは難しくなる。
 ニッポン放送の社員がライブドアの経営参画に反対する声明を出したことについては「言わされてるだけでしょ」と述べた。
 また、同放送株を大量取得した2月8日の時間外取引に対し、同放送が証券取引法違反の疑いがあると指摘していることには「違法行為をしたつもりはない。事前に金融庁にも確認している」と改めて強調した。
 インターネットを活用したメディアの将来像については「(情報の)価値判断はユーザーがすべきだ。(メディアは)純粋な媒介者で、ありのままの事実を伝えるのがよい」と述べた。
 さらに、メディアを傘下に収めるメリットとして「リーチ(視聴者・聴取者)が一番大事。アドレスを流し、視聴者の参加型になっていたらいやが応でもアクセスする」と述べた。ニッポン放送子会社のポニーキャニオンが持つ映像、音楽資産も、低料金のネット配信で収益源になるとの期待を示した。
毎日新聞) - 3月5日10時20分更新
http://headlines.yahoo.co.jp/hl?a=20050305-00000000-maip-bus_all

差止が認められれば、ライブドアの経営権獲得はほぼ間違いないだろう。
では、ライブドアが経営権を獲得した場合、ニッポン放送はどうなるか?ということである。
もっとも気になる発言は
「(調査報道や不正の追及など)皆さんの考えるジャーナリズムはもう必要ない」
というものである。
では、何が必要なのか?ということをまず聞いてみたいが、この批判自体も疑問である。
一方、なぜもう必要無いと思うのか。ご自分が不正を追及されると困るからか?
そんなことはないと思うが、インターネット社会では各個人がジャーナリズムを担えると考えているからか?
「(情報の)価値判断はユーザーがすべきだ。
(メディアは)純粋な媒介者で、ありのままの事実を伝えるのがよい」
ということと関連しているのか?
しかし、調査報道も不正の追及ももとをただせばそのような事実の報道である。
評価の部分がないだけで、調査して報道、不正と思われることの報道はなお必要なのである。
「言わされてるだけでしょ」との報道は事実の報道?評価?これは事実。
では、コメンテーターが意見を述べるのは?司会者はダメ?いまいちよくわからない。
毎日新聞(しかも珍しく署名なし)の記事のまとめかたが悪いのか、
堀江氏自身の説明不足かはわからないが、
現状でライブドアがラジオ局の経営を握ること自体には賛同し難い。
結局はラジオ局が欲しいというより、ニッポン放送のもつ試算が欲しかっただけなのではないか?
内容そのままでネットで大阪でも無料でニッポン放送ローカル番組を聞ければいうことはないが…。


「違法行為をしたつもりはない。事前に金融庁にも確認している」
いや、金融庁がいったって、違法なものは違法だし、適法なものは適法。
行政庁は法律を解釈する機関ではありませんから。責任には影響するかもしれませんが…。


「音楽資産も、低料金のネット配信で収益源になるとの期待を示した。」
隣接権者として、許諾していくということかな?手口としてはSMEと「着うた」みたいなもん?
それにニッポン放送はもともとインターネット放送やってるからねぇ。
何を目新しいことをするのかですね。


投資家の視点からすれば、ニッポン放送の配当がどうかに尽きるのかもしれませんが、
個人的にはいろいろ注目すべき点が多いです。